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子どもの矯正が必要な理由は?



「ウチの子、歯並びが乱れているけど、矯正をしなきゃダメ?」

「そもそも、子どもの矯正って必要なの?大人になってから始めればOK?」


お子さまの小児矯正をご検討中の保護者様から、上記のようなご質問をいただくことがあります。


たしかに、小児矯正をしないからと言って、歯並びの乱れは今すぐ命にかかわるものではありません。


では、なぜ子どものうちに矯正が必要なのでしょうか?それは、以下のような理由があるためです。


今回は「子どもの矯正が必要な理由」についてお話しします。


■歯並びが乱れていると、困ることがたくさんあります


お子さまの歯並びが乱れていると、以下のようなデメリットが起きやすくなります。


デメリット①「見た目」


歯並びが乱れていると、口元の見た目が悪くなります。歯並びの乱れが原因で綺麗に笑えなくなる、お口を思いっきり開けて笑えなくなる、など、特に笑顔に支障が出やすいです。


見た目の悪さから、お子さまが自分の口元にコンプレックスを持ってしまうことも。


デメリット②「食べ物を噛みづらい」


歯並びが乱れている場合、噛み合わせも乱れていることがほとんどです。噛み合わせが乱れると食べ物をしっかり噛みづらくなります。


デメリット③「お口をしっかり閉じにくい」


歯並びが乱れていると、お口をしっかり閉じにくくなることが多いです。しっかりお口を閉じられずいつもお口を開けてしまい、お口の中が乾燥してむし歯や歯周病にかかりやすくなります。口呼吸の原因にもなります。


デメリット④「歯みがきしづらい」


歯並びが乱れていると、歯ブラシを歯のすみずみまで行き届かせにくいです。磨き残しが増えてしまい、むし歯や歯周病にかかりやすくなります。


デメリット⑤「発音がしにくい」


歯並びが乱れていると、発音がしにくくなることがあります。特に、「サ・タ・ナ・ラ」行の発音に支障が出やすいです。


デメリット⑥「歯を傷つけやすい」


歯並びが乱れている方は噛み合わせも乱れているケースがほとんどです。噛み合わせが乱れていると歯にかかる力がアンバランスになり、過剰な負荷によって歯が傷つきやすくなります。


一例として、歯並びが乱れており奥歯しか噛み合っていない方(開咬:オープンマウス)は80歳になったときに歯が20本以上残っている確率がきわめて低い、というデータがあります(※)。


(※)「dental prescale ®」(2005)より引用。


デメリット⑦「姿勢が乱れやすい」


歯並びが乱れていると、姿勢が乱れやすくなります。歯並びが乱れていてお口が閉じられないと猫背になったり、噛み合わせの乱れによって身体全体のバランスが崩れることも。


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このように、歯並びが乱れているとお口周りにたくさんの問題が生じてきます。お口周りだけではなく、食べ物をしっかり噛めず胃腸に負担がかかったり、姿勢が乱れるなど、歯並びの乱れが全身の健康に悪影響を与えてしまうこともあります。


■小児矯正の目的とは


◎歯並び・噛み合わせを整え、舌の位置が正常化するよう導きます

お子さまの「歯並び・噛み合わせを整え、舌の位置を正常化する」のが小児矯正の目的です。


①歯並び・噛み合わせを整え、すべての歯を使って食べ物を正しく噛める

②舌の位置を正常化し、きちんとお口を閉じられる


小児矯正により上記の2つをできるだけ早いうちに作ってあげることで、大人になった後も一生を通じて歯の健康を保ちやすくなります。歯の健康を保つことにより、胃腸への負担軽減や姿勢が良くなるなど、全身の健康が改善される効果も期待できます。


■お子さまが小さなうちに「今しかできない矯正」があります


◎小さなお子さまのあごの正しい成長をうながす「マイオブレース矯正」

おしむら歯科では、5~9歳頃のお子さまを対象にした「マイオブレース矯正」を行っています。


マイオブレース矯正とは、小さなお子さまのあごの正しい成長をうながす小児矯正(咬合誘導:こうごうゆうどう)です。


お子さまのあごが未成熟でやわらかい5~9歳頃の時期(7~8歳頃までに開始するのが望ましいです)にマイオブレース矯正を行うことであごの骨格を適切に広げ、まっすぐ永久歯が生えてくるために必要なスペースの確保を目指します。


スペースの確保によってまっすぐ永久歯が生えやすくなるため将来の綺麗な歯並びにつながると共に、あごの骨格を適切に広げることであごの位置・あごの形を含めたお顔全体のバランスが改善される効果も期待できます。


≪マイオブレース矯正で行うこと≫


マイオブレース矯正では以下の2つを行い、お子さまに正しいお口の使い方(正しく飲む・正しく噛む・口呼吸する)を身につけさせることを目指します。


・お口周りや全身の筋肉トレーニング(マウスピースなどの器具を使って行うアクティビティ)(1日2回、1回数分程度)

・日中1時間+就寝中のマウスピース装着


マイオブレース矯正は装置で力をかけて歯を動かす矯正(一般的な矯正)ではありません。


装置で力をかけて歯並びを整えるのではなく、アクティビティとマウスピースの装着によりお口周りの筋肉バランスを整えて舌位置の正常化を目指し、口呼吸や舌癖、指しゃぶりなど、お子さまの歯並びを乱れさせる原因の根本的改善にアプローチします。


当院のマイオブレース矯正について、詳しくはこちらの記事をご参照ください。


【お子さまの未来につながる小児矯正】


小児矯正はお子さまの未来につながる大切な治療です。お子さまが小さなうちにマイオブレース矯正によってあごの正しい成長をうながし、正しいお口の使い方を身につけさせることで大人になった後も一生を通じて健康な歯を保ちやすくなります。


当院では小さなお子さま向けのマイオブレース矯正(1期治療)のほか、12歳以上のお子さまを対象にしたワイヤー矯正、マウスピース矯正(インビザライン)も行っています(2期治療)。


成長期にあたる小学校高学年~中学生(14歳前後)の方は代謝が活発であり、一生のうちでもっとも歯が動きやすい時期です。大人になってからの成人矯正と比べて成長期に行う小児矯正(2期治療)はより歯が動きやすく、効率的に歯並びを整えやすいメリットがあります(※)。


(※)歯の動きやすさや歯が動くスピードは個人差があります。


お子さまの歯並びの乱れや悪い癖(口呼吸や舌癖など)でお悩みの方はおしむら歯科までお気軽にご相談ください。相談費は無料です。


カウンセリングでは日本矯正歯科学会の認定医、および、日本顎咬合学会の認定医がお子さまの歯やあごの状態を確認し、お1人お1人に合った治療方法をご提案させていただきます。

おしむら歯科こども矯正歯科クリニック
歯科医師
押村 侑希

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