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子どもの食事は肉と魚どっちが大事? 顎を鍛える力と栄養を解説

子どもの食事は肉と魚どっちが大事? 顎を鍛える力と栄養を解説

■子どもの成長を支える「肉と魚」それぞれの役割とは


「肉と魚、どっちを食べさせたらいいの?」——そんなふうに悩んだ経験はありませんか?


肉は、噛むことで顎を鍛える力があり、魚には歯や骨を強くする栄養が豊富に含まれています。どちらか一方ではなく、両方をうまく取り入れることが大切です。


この記事では、栄養面・顎の発達面からそれぞれの特長と、バランスよく食卓に並べるコツをご紹介します。


この記事の要点まとめ


  • 肉は噛みごたえがあり顎の発達を促し、良質なタンパク質と鉄分が歯や体をつくる
  • 魚はカルシウムやビタミンDが豊富で歯と骨を強くし、調理法次第で噛む力も鍛えられる
  • 肉か魚かの二択ではなく、週単位で両方をバランスよく取り入れることが大切

■肉が子どもの顎を鍛える理由と栄養面のメリット


◎しっかり噛む肉料理が顎の成長を促すしくみ


肉は繊維質がしっかりしているため、口に入れると自然に噛む回数が増えます。赤身肉や鶏もも肉は特に噛みごたえがあり、咀嚼のたびに顎の骨や周囲の筋肉へ適度な刺激が伝わるのが特徴です。


こうした刺激の積み重ねが、成長期の顎の発達を後押しすると考えられています。ステーキや焼き鳥のように大きめに切って出すと、前歯でかじり取る動作も加わり、顎全体をまんべんなく使う練習になります。


◎肉に含まれるタンパク質・鉄分が歯と体をつくる


肉は良質なタンパク質が豊富な食材です。歯の内側にある象牙質や、歯を支える歯肉・骨をつくるために、タンパク質は欠かせません。


さらに、成長期に不足しやすい鉄分を効率よく摂取できる点も見逃せないポイント。ヘム鉄と呼ばれる動物性の鉄分は吸収率が高く、体全体の発育をしっかり支えてくれます。


■魚が歯と骨を強くする栄養パワーと意外な噛む力


◎カルシウムとビタミンDが丈夫な歯と骨をつくる


しらすやわかさぎのように骨ごと食べられる小魚には、カルシウムが豊富に含まれています。


カルシウムは歯や骨を硬く丈夫にする「石灰化」に欠かせない栄養素です。加えて、鮭やさんまに多く含まれるビタミンDにはカルシウムの吸収を助ける働きがあるため、魚を食べることで歯と骨の両方を内側からサポートできると考えられています。


DHAやEPAといった良質な脂質が子どもの脳の発達を支える点でも、魚は積極的に取り入れたい食材です。


◎「魚は柔らかい」は誤解?噛む力を引き出す食べ方


「魚=柔らかい」というイメージを持つ方は少なくありませんが、調理法や食材選び次第で噛みごたえは大きく変わります。


干物やするめ、小魚のおやつなどは、肉に負けないほど噛む回数が必要になるメニューの代表格。


焼き魚を大きめにほぐして出したり、骨ごと食べられる魚を取り入れたりすれば、魚料理でも十分に顎のトレーニングにつながることが期待できます。


■どっちが大事?ではなく「どう組み合わせるか」が正解


◎週の献立で肉と魚をバランスよく取り入れるコツ


肉か魚か——この二択で悩む必要はありません。大切なのは、どちらもバランスよく食卓に並べること。


1週間のうち肉と魚を交互に取り入れるだけでも、栄養バランスは整いやすくなります。魚が苦手なお子さんには、ツナや鮭フレークをおにぎりに混ぜたり、小魚をおやつとして出したりするひと工夫が効果的です。


◎食事だけでは不安なときは歯科で顎の発達をチェック


食事で噛む力を意識していても、「うちの子の歯並びは大丈夫かな」「顎はきちんと育っているかな」と気になる場面があるかもしれません。


当院(おしむら歯科・こども矯正歯科クリニック)では、小児歯科担当医による診察に加え、管理栄養士が院内で食育指導を行っています。


顎の発達は歯並びを考えるうえでとても大切な要素です。少しでも気になることがあれば、お気軽にご相談ください。


■よくある質問


Q. 子どもが魚を嫌がるのですが、無理に食べさせるべきですか?

A. 無理強いは逆効果になることもあります。ツナ缶やしらすなど食べやすい食材から試したり、ハンバーグに魚のすり身を混ぜ込んだりする工夫から始めてみてください。


Q. 顎を鍛えるには硬いものをたくさん食べさせればいいですか?

A. 硬すぎるものは歯を傷めるおそれがあるため注意が必要です。年齢に合った噛みごたえのある食材を選び、よく噛む習慣を身につけることが大切です。


Q. 肉や魚以外で顎を鍛えられる食べ物はありますか?

A. にんじんやごぼうなどの根菜類、りんごの丸かじりなども噛む回数を増やすのに役立ちます。食材を大きめにカットして出すのも一つの方法です。


Q. 子どもの顎の発達が心配な場合、何歳ごろから歯科に相談すればよいですか?

A. 乳歯が生えそろう時期から定期的に歯科医院で診てもらうのがおすすめです。早い段階で噛み合わせや顎の成長を確認しておくと、必要に応じた対応がしやすくなります。


押村侑希

歯科医師


おしむら歯科・こども矯正歯科クリニック

院長

押村侑希

▶ 監修者プロフィール

経歴
2001年 南山高校女子部卒業
2007年 愛知学院大学歯学部歯学科卒業
2017年 日本成人矯正歯科学会認定専門医コース修了(2年)
2018年 Dr John flutter(ブリスベン開業)診査診断コース修了
2019年 おしむら歯科・こども矯正歯科クリニック院長就任
2020年 愛知県歯科医師会食育推進委員、ユマニテク歯科衛生士専門学校非常勤講師
2023年 愛知県歯科医師会調査室参与
資格・所属学会
日本顎咬合学会認定医
日本成人矯正学会会員
摂食・嚥下学会会員