通院が困難な方へ

20年前から寝たきりや通院が困難な方、重度の障害で通院が難しいお子様を対象に在宅訪問診療をおこなっています。自分が寝たきりになった時、大切な人がもしも寝たきりになって、口の中の汚れで悩んでいたら…そのような方々へ寄り添える人になれたらという気持ちでおこなっています。
在宅診療によるケアは地域に密着した開業医だからこそできる診療ではないかと考えています。
在宅によるケアを必要とする患者様は、まだまだ潜在的に沢山いらっしゃると感じています。一人でも多くの方を救うきっかけになれば幸いです。
当院では専門的な知識を備えた歯科医師、日本摂食嚥下リハビリテーション学会認定歯科衛生士など、スタッフ全員正しい知識を有し対応しています。ケアマネージャーさんやご家族の方と一緒に良い方向へ進むようサポートいたします。
- ・ 寝たきり状態になり通院が困難な方
- ・ ALS(筋委縮性側索硬化症)や脊髄小脳変性症で通院が困難な方
- ・ 脳梗塞の後遺症のある方
- ・ 重度心身障害児
- ・ 脳梗塞の後遺症で通院が難しい方
- ・ 意識の無い方への口腔ケアなど
ALS(筋委縮性側索硬化症)とのエピソード
今まで口からものを食べられなかった患者様のお口の中をきれいにしていくことで、寝たきりの状態で外に出られなかった患者様が少しずつ元気になっていく姿を見てきました。ALS(筋委縮性側索硬化症)の患者様と仲良くなって、ご家族と一緒に出掛けたことも。
口の中をきれいにすると、少しずつ気持ちが前向きになって元気に明るくなり、サポートしている私達も元気をいただけます。他にも、口腔ケアを続けているうちに肺炎を起こさなくなった方もいました。
在宅診療ではこのようなことをしています
-
誤嚥性肺炎と固形物が一切口から取ることができない
-
誤嚥性肺炎の予防とゼリー状の食べ物を
口から取れるようになりたい

実施内容
- 1.口腔清掃
- 2.口腔周囲筋ストレッチ
- 3.構音訓練
- 4.口蓋への冷刺激
- 5.ゼリーの直接摂食をできるように(流動食の改善)
口からものを食べないとお口の中は汚れないのでは…?
胃ろうと口腔ケアは食事をしないので関係無いのでは?と思われがちですが、経管栄養(チューブから栄養を摂る方)も口腔ケアは必要です。その他にも嚥下障害防止のために、食生活の改善指導などもおこなっています。
重度の障害があるお子さんを支えるご家族のサポートも

当院では障害をお持ちで、自分の力で飲み込めないお子様の機能訓練のための訪問診療もおこなっています。例えば、障害があり口が常に開いているような場合は歯が出てきてしまうことも。すると歯が前に出てきて、その歯が下唇にあたってしまって下唇が切れてしまう…。そういった悪循環が起きていることもあります。ずっと寝たきりで下をむいたまま毎日を過ごし、ご飯も食べられない子、そして支えるご家族の支えにもなれるようにと在宅訪問診療をおこなっています。
お子様の現在の状態や年齢に合わせて機能訓練など最適なケアをできるように治療計画を立て、専門的な分野に関しては藤田保健衛生大学のリハビリ科の方々と連携し、リハビリの方はお医者さんの手を借りるなどをして、目の前にいる方が1日でも早く良くなるようにサポート体制を整えています。
食べられなかったお子様とのエピソード
寝たきりのお子様の機能訓練をするようになったらペースト状のものが食べられるようになったことがありました。そういう子が少しでも機能的にできることが増えたらいいなと願っています。
その他訪問診療のご相談
グループホームからのご相談
グループホームでは歯科健診の日を設け、介護職員さんと一緒に口腔ケアに参加いただくことで、嚥下音の確認方法などの情報を介護職員の方にお伝えしています。ご要望により研修等も実施しています。
検診結果を見て摂食・嚥下機能も確認し、問題点や今後の対応などを整理し連携することでサポートできるように勤めています。
病院からのご相談
上の歯が下の口腔粘膜に当たってひどい潰瘍があり、病院の担当内科医の方からご相談いただくこともありました。その場合、上顎のマウスガードを作製することで今までの症状が緩和したケースもあります。
歯科の無い病院でお口の中の症状等で対応のご相談も多数頂いております。
歯科医師・歯科衛生士が関与すると上手く対応出来る事も沢山有ります。ご相談ください。
上記以外でも訪問診療のご相談はお気軽にご相談ください
- ・グループホーム
- ・総合病院
- ・在宅患者様
- ・包括支援センターからのご紹介