こんにちは。おしむら歯科　院長の押村侑希です。

当院では、小さなお子さんからご高齢の方まで、すべての患者様に定期検診をおすすめしています。

歯の健康を守るためには定期検診が欠かせません。患者様ご自身で行う毎日のセルフケアに加え、定期検診でお口の状態をチェックし歯のクリーニングを定期的に行うことでむし歯・歯周病の進行を抑えやすくなります。

今回は、とっても大切な「歯医者さんで受ける定期検診」についてのお話です。

■歯科医院の定期検診で行うこと

歯科医院の定期検診では、主に以下を行います。

①お口の状態チェック（検診）

歯科医師が患者様の歯や歯ぐき、あごの骨の状態をチェックします。

検診ではむし歯・歯周病の有無を確認するほか、歯並びや噛み合わせが乱れていないか、お口の機能に異常はないかなどもチェックします。

むし歯・歯周病などのお口の病気が見つかったときは、患者様のご同意を得た上で、レントゲンやCTを用いてより詳しく検査を行い、お口の病気の治療を進めていきます。

②歯のクリーニング

定期検診では、検診と共に歯科衛生士が歯のクリーニングを行います。

歯のクリーニングは保険と自費で内容が異なります。

保険ではPTCと呼ばれる歯のクリーニングを行います。PTCではラバーカップなどの器具を用い、患者様が行う歯磨きでは落とし切れない歯の歯垢を重点的に除去していきます。

自費ではPMTCと呼ばれるクリーニングを行います。PMTCではラバーカップ、ラバーチップ、ポリッシングブラシなどの専用の器具・機械を用い、歯の表面に付着している歯垢の膜（バイオフィルム）を徹底的に除去します。

歯のクリーニングでは、スケーラー（ハンドスケーラー、超音波スケーラー）を用い、歯石取りも行います。

③歯みがき指導（むし歯が多い、または、ご希望の場合）

むし歯が多く見られる方、または、ご希望の場合は、歯科衛生士による歯磨き指導を行います。

むし歯が多い方や磨き残しが多い方は正しい方法で歯を磨けていないケースが多いです。自己流の誤った歯磨きを行っても、歯垢や食べカスはしっかりと落とせません。

歯科衛生士が歯磨きの仕方をアドバイスすることで正しいブラッシング方法が身につきやすくなり、磨き残しが減る効果を期待できます。

■定期検診の頻度はどれくらいがベスト？

◎3～6ヶ月に1回のペースで、定期検診を受けることをおすすめします

お勤め先や学校などでは、1年に1回、歯科健診を受ける方が多いかと思います。このため、患者様によっては「1年に1回、歯医者さんで診てもらえば良いんじゃないの」と考える方もいらっしゃいます。

歯の健康を考えた場合、1年に1回では、ちょっと足りないです。

定期検診は3～6ヶ月に1回のペースで受けることをおすすめします。

少なくとも1年に2回、平均で1年に3～4回のペースで定期検診を受けることで、より、むし歯・歯周病をはじめとするお口の病気や異常をいち早く察知しやすくなります。お口の病気や異常の早期発見により、早期治療にもつながります。

◎むし歯が多い方、歯周病の状態によっては1～2ヶ月に1回のペースで定期検診が必要になることも

定期検診は3～6ヶ月に1回のペースで受けるのが望ましいです。

ただし、むし歯が多く患者様ご自身ではしっかりセルフケアを行えない方、または、歯周病の症状によっては1～2ヶ月に1回のペースで定期検診が必要になることもあります。

障害者の方やご高齢の方、小さなお子さんはしっかり歯磨きができず、むし歯にかかってしまうことがあります。きちんとセルフケアを行えない場合はより頻繁に定期検診を受けていただくことでご自身では落とせない歯垢や歯石を短い間隔で除去できます。

歯垢や歯石の除去に加え、定期検診でよりこまめにお口の状態をチェックすることでむし歯・歯周病・口腔内の異常の早期発見・早期治療につながり、お口の健康を維持しやすくなります。

むし歯が多い方のほか、初期～中等度の歯周病の方の歯周組織の状態を安定させるために1～2ヶ月に1回、定期検診（＋SPT）が必要になるケースもあります。

1～2ヶ月に1回、定期検診にて歯周病安定期治療（SPT）を行うことで、歯周組織（歯ぐきや顎の骨）が安定した状態を維持しやすくなります。

【毎日のセルフケアと歯科医院で受ける定期検診でお口の健康を守りましょう】

「歯科医院の定期検診の大切さ」および「定期検診の頻度」についてお話をさせていただきました。

むし歯・歯周病をはじめとするお口の病気の進行を抑えるには、患者様ご自身で行う毎日の歯みがき＋歯間清掃がケアの基本になります。

セルフケアに加え、歯科医院で定期検診を受けることでご自身では落とし切れない歯垢や歯石を除去でき、むし歯・歯周病の早期発見・早期治療につながります。

大切な歯・歯周組織を守り、ご自身の歯で噛む食生活を末永く続けるためにも、毎日のセルフケアをしっかり行うと共に歯科医院で定期検診を受けましょう。