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親知らずは早く抜いた方がいい?



こんにちは。おしむら歯科 院長の押村侑希です。

おしむら歯科では、親知らず外来を設置しています。症状を問わず、以下のケースの親知らずの抜歯が可能です。

・まっすぐ生えている親知らず
・斜めに生えている親知らず
・歯ぐきの中に一部、または、全部が埋まっている親知らず


■親知らずについて


◎親知らずとは

親知らずとは、歯の中でも奥歯のさらに奥、いちばん奥にある歯です。正式名称を第3大臼歯、または、智歯と呼びます。智歯、という名前は英語の「Wisdom tooth(智恵の歯)」という名前から来ています。これは、20歳前後になってやっと物事の分別がつく智恵(知恵)が身につきはじめる、という由来があるそうです。

個人差はあるのですが、親知らずは20歳前後で生えてくることが多いです。永久歯の中でもいちばん最後に生えてきます。ちなみに、親知らずという名前は昔、50歳前後が寿命とされていた時期に、子どもが20歳になるころにはすでに親が亡くなっており、「親が知ることがなく生えてきた歯」から名づけられたと言われています。

■親知らずは早く抜いた方がいいの?


親知らずには「早く抜いた方が良い親知らず」と「抜かなくても良い親知らず」があります。

◎早く抜いた方が良い親知らず

親知らずはいつ抜くのが良いか、または、抜かなくても良いのか、気になるところですよね。

できるだけ早く抜いた方が良い親知らずは、以下の親知らずです。

・歯ぐきの中に一部、または全部が埋まっている親知らず
・斜めに生えている親知らず


[抜くべき親知らずを放置することのデメリット]

「抜くべき親知らず」を抜かずに放置してしまうと、次のようなデメリットが発生することがあります。

  • むし歯や歯周病になる(歯磨きしにくく十分なケアができないため)
  • 前の歯を押してしまい、全体の歯並びが乱れることがある

歯ぐきの中に歯の一部が埋まっている、または、歯ぐきの中に完全に埋まっている親知らずは、できれば早めに抜いた方が良いでしょう。理由は、歯ぐきの中に一部が埋まっている親知らずは斜めに生えていたり歯ぐきが歯の上におおいかぶさっていることが多く、歯磨きをきちんとできずにむし歯や歯周病になる可能性が高いためです。

歯ぐきの中に歯全体が完全に埋まっている親知らずも斜めや真横に生えているケースが多く、前にある奥歯を押してしまい、歯並びの乱れをひきおこすことがあります。完全に埋まっている親知らずは周囲に袋状の嚢胞(のうほう)と呼ばれる組織が発生することがあり、嚢胞によってあごの骨に不自然な盛り上がりができたり、歯並びに悪影響を与えることがあります。

歯ぐきに埋まってはいないものの、斜めに生えている親知らずも、歯磨きをきちんとできずにむし歯や歯周病になる可能性が高くなります。

このような理由から、歯ぐきの中に一部、または完全に埋まっている親知らずと斜めに生えている親知らずはできるだけ早めに抜いておくことをおすすめします。

[妊婦さんの親知らずは要注意です]

赤ちゃんをみごもっている妊婦さんは、親知らずに注意が必要です。妊娠期間中は敏感な時期のため、麻酔や歯ぐきの切開などをともなう親知らずの抜歯を行えないことがあります。抜歯後に処方する抗生剤もおなかの中にいる赤ちゃんに影響がでる可能性があるため、服用できません。

抜くべき親知らず(歯ぐきの中に一部または全部が埋まっている親知らず、斜めに生えている親知らず)を放置して、妊娠中に激しく親知らずが痛んでも、上記の理由から親知らずを抜歯できないことがあります。その場合は、鎮痛剤を服用するなどの応急処置しか行えず、妊娠中に大きなストレスがかかる原因にもなってしまいます。

比較的状態が安定する妊娠中期(妊娠5~7カ月目)なら、切開を必要としないまっすぐ生えた親知らずであれば抜歯できることもあります。ただし、歯ぐきの切開が必要な親知らずは妊娠中期でも原則として抜歯できません。

妊婦さんの親知らずは赤ちゃんを出産後、状態が落ち着くのを待ってからの抜歯となります。

抜くべき親知らずを放置した状態で妊娠期間に入り、妊娠中に親知らずが強く痛んでも抜けないことが多いです。親知らずがある方はできれば妊娠前に早めに抜いておくことをおすすめします。

◎抜かなくても良い親知らず

抜かなくても良い親知らずは以下の親知らずです。

・まっすぐに生えていて、きちんと歯磨きができている親知らず

歯がまっすぐに生えていて、きちんと歯磨きが行えて綺麗にできている親知らずは抜かなくても問題がないことが多いです。ただし、まっすぐに生えていても歯磨きがしにくく、むし歯や歯周病をくりかえしている親知らずは抜いた方が良いでしょう。

■当院の親知らずの抜歯について


◎CTによる抜歯前の正確な検査とシミュレーションを行います

親知らずの抜歯では、歯の根っこの周囲にある神経や血管に注意しなければいけません。親知らずによっては歯の根っこに神経や血管が絡みついていることがあります。そのようなケースで無理に親知らずを抜いてしまうと神経や血管が傷ついてあごや唇、舌の機能に麻痺が残り、感覚が鈍くなることがあります。

当院では、親知らずの抜歯時のトラブルを防ぐため、抜歯前にCTを使用した精密検査とシミュレーションを行っています。

CTを使って患者様のあごを撮影することであごの中を通る神経や血管の位置を立体的に把握できます。通常のレントゲンでは2次元(平面的)にしか撮影できませんが、CTで立体的に神経や血管の位置を把握しておくことで抜歯時に起きる事故やトラブルを避けやすくなり、リスクを最小限におさえた抜歯が可能となります。

歯ぐきの中に埋まっている親知らずについても、CTを使って抜歯前に親知らずの形や位置、歯根の形などを把握しておくことでスムーズかつリスクをおさえた抜歯をしやすくなります。

◎ご希望の患者様に静脈内鎮静法による抜歯を行っています

当院では、ご希望の患者様に静脈内鎮静法による抜歯を行っています。静脈内鎮静法とはリラックス効果のあるお薬を患者様の静脈内に点滴で注入する麻酔法です。全身麻酔とは違い完全に意識を失うことはありません。静脈内鎮静法を行うことで、まるでうたた寝をしているような、リラックスした状態で抜歯処置をお受けいただけます。

静脈内鎮静法は別途、費用が必要です。ご希望の方はご遠慮なくお申し出ください。

【親知らずのお悩みは当院までご相談ください】


おしむら歯科の親知らず外来では口腔外科医が患者様の親知らずをチェックし、CTを使った精密検査とシミュレーションをした上で抜歯を行います。

〇親知らずがむし歯や歯周病になって困っている
〇親知らずが生えてきたけどどうすれば良いかわからない
〇他院で、埋まっている親知らずの抜歯を断られてしまった

など、親知らずのお悩みがある方は当院までお気軽にご相談ください。


おしむら歯科こども矯正歯科クリニック
院長
押村 侑希

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