おしむら歯科ブログ BLOG OSHIMURA

ホワイトニングで歯が白くなるメカニズム



「歯の着色汚れが気になる…」

「でも、歯みがきやクリーニングでは十分に着色汚れを落とせない…」

「歯を内側から白くする方法って、ないのかな?」

 

こんにちは。おしむら歯科 院長の押村侑希です。

 

当院では、歯へのダメージを抑え、歯を内側から白くするボーテ式ホワイトニングを行っています。

 

通常のホワイトニングに加え、ハイドロキシアパタイトの作用で歯に与えるダメージを抑えながら歯を白くする点がボーテ式ホワイトニングの特徴です。

 

今回は、歯の着色汚れが気になる方のために「歯の着色汚れ・象牙質の黄ばみとは」および「ホワイトニングで歯が白くなるメカニズム」についてご説明します。

 

■歯の着色汚れ・象牙質の黄ばみとは

 

歯についた黄色や茶色の着色汚れ。歯みがきや歯科医院のクリーニングではなかなか着色汚れを落とせず、お困りの方も多いのではないでしょうか?

 

着色汚れは単なる歯についた汚れではありません。着色汚れは以下の理由により、歯のエナメル質の内部に定着していきます。

 

歯の着色汚れが起きる原因

 

①歯の表面のペリクルに着色性物質が結びつき、着色汚れに

 

歯のいちばん外側は硬いエナメル質で覆われています。

 

エナメル質の表面にはペリクルというたんぱく質でできた薄い膜があります。細菌が出す酸で歯が溶けてしまわないように、ペリクルの膜が歯を守っているのです。ペリクルの膜は飲食物などの熱から歯を保護する役割もあります。

 

歯にとって大事なペリクル。大事な役割を持つ一方で、ペリクルはマイナスイオンの作用により、歯垢や着色性物質(ポリフェノールなど)をひき寄せる性質があります。

 

歯垢や着色性物質をひき寄せるペリクルの性質により、ワインやコーヒー、紅茶や緑茶、キムチ、カレー、色つきの飲食物などに含まれる着色性物質がペリクルと結びつき、着色汚れが発生します。

 

②ペリクルに結合した着色汚れを放置すると、エナメル質の内部に汚れが浸透して歯の黄ばみになることも

 

ペリクルに結合した着色汚れを放置すると、ペリクル膜の下にあるエナメル質の内部に汚れが浸透し、歯の黄ばみになることがあります。

 

象牙質が黄ばむ原因

 

①加齢によって象牙質が変色し、象牙質の黄ばみに

 

年齢を重ねると、加齢によって象牙質が変色し、象牙質が黄ばむことがあります。

 

元々、象牙質は真っ白ではなく黄色がかっています。元々黄色がかった象牙質が加齢によってさらに黄ばむことで、歯全体が黄色く見えてしまうケースも少なくありません。

 

②生まれつき、象牙質の黄色みが強い

 

生まれつき、象牙質の黄色み(黄色の度合い)が強い場合、歯が黄色く見えてしまうことがあります。

 

■ホワイトニングで歯が白くなるメカニズム

 

ペリクルと結合した着色汚れ、および、エナメル質の内部に浸透した黄ばみは歯みがきや歯のクリーニングでは落とせません。象牙質の黄ばみも外側からでは落とせないです。

 

着色汚れを落とし、歯の黄ばみ&象牙質の黄ばみを目立たなくするためには歯科医院で行う(処方する)ホワイトニングが必要です。

 

メカニズムその1.過酸化物の作用で着色汚れを分解・漂白

 

歯科医院のホワイトニング(オフィス・ホーム・デュアル)では、過酸化水素や過酸化尿素などの過酸化物を含んだホワイトニングジェルを歯に塗り、LEDライトの光を当てて歯を内側から白くします。

 

過酸化水素や過酸化尿素などの過酸化物には、ペリクル膜と結合した着色汚れやエナメル質の内部に浸透した黄ばみ汚れを分解・漂白する作用があります。

 

歯科医院のホワイトニングでは、過酸化物の分解・漂白作用により、ペリクル膜と結合した着色汚れ、および、歯のエナメル質の内部に浸透した黄ばみ汚れを分解して無色透明にすることで歯を内側から白くしていきます。

 

{着色汚れ・黄ばみ汚れの分解をうながす光の力}

 

歯科医院のホワイトニング(オフィス・デュアル)では、過酸化物を含むホワイトニングジェルを歯に塗り、LEDライトの光を当てることで反応を早め、着色汚れ・黄ばみ汚れの分解をうながします(※)。

 

(※)ボーテ式ホワイトニングではLEDライトを用い

ることが多いです。ホワイトニングの種類によっては

LEDライト以外の光を用いるものもあります。

 

なお、歯科医院のホームホワイトニングでは原則としてLEDライトは用いません。処方されたホワイトニングジェルとマウスピースにより、患者様ご自身で、時間をかけてじっくりと歯を白くしていきます。

 

メカニズムその2.エナメル質の結晶構造を変化させ、象牙質の黄ばみを目立たなくする

 

着色汚れ・黄ばみ汚れの分解・漂白に加え、歯科医院のホワイトニングで用いる過酸化物にはエナメル質の結晶構造を変化させる作用もあります。

 

①過酸化物の作用により、エナメル質の結晶構造を角ばった形から丸い形(球状)に変化させます。

②エナメル質の結晶構造の変化によって外から入ってくる光を乱反射させ、象牙質の黄ばみを目立たなくします(エナメル質の結晶構造の変化によるマスキング効果)。

 

【歯のエナメル質を強化しながら歯を白くする「ボーテ式ホワイトニング」を行っています】

 

おしむら歯科では歯のエナメル質(歯質)を強化しながら歯を白くする「ボーテ式ホワイトニング」を行っています。

 

ボーテ式ホワイトニングでは、歯質強化作用を持つアパタイトペーストを含んだホワイトニングジェルで歯のエナメル質を強化しながら歯を白くします。

 

エナメル質を強化する作用に加え、ボーテ式ホワイトニングは低刺激な点が特長です。アパタイトペーストを含まないホワイトニングジェルを用いる従来のホワイトニングと比べて、ボーテ式ホワイトニングは施術後、歯に感じるしみや痛みが軽減されます。

 

ボーテ式ホワイトニングは歯をコーティングしながら白くするため、ホワイトニング後の食事制限がありません。施術後はコーヒーや紅茶などの着色性飲料も自由にお飲みいただけます。

 

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今回は、「着色汚れとは」および「ホワイトニングで歯が白くなるメカニズム」のお話をさせていただきました。

 

次回のブログでは、オフィス・ホーム・デュアル、それぞれのホワイトニング方式の違い(歯の白さを実感できるまでの期間や色もどりのしやすさなど)についてご説明します。


おしむら歯科こども矯正歯科クリニック
院長
押村 侑希

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