おしむら歯科ブログ BLOG OSHIMURA

歯を失ったとき、抜歯をしたときの治療方法



「転んで口をぶつけ、歯が抜けてしまった…」

「むし歯が進行して抜歯が必要になった…」

「失くした歯の治療方法、どうしようかな…」


こんにちは。おしむら歯科 院長の押村侑希です。


歯はかけがえのない存在です。食べ物をしっかり噛み、口元の美しさやお口の機能を保つためにはご自身の歯をケアして守らなければなりません。


大切に守りたい歯ですが、むし歯・歯周病が重度に進行して抜歯が必要になり、歯を失ってしまう場合があります。転倒などの不慮の事故や歯根破折により、歯を失ってしまうことも。


歯を失った状態を放置していると空いたスペースに歯が倒れてきて全体の歯並びが乱れたり、対の歯(噛み合う上下の歯)が伸びてきて噛み合わせが乱れることがあるため、歯を抜けたままにしておくのはよくありません。


歯を失った・抜歯をした場合は人工歯で歯を補う補綴治療(ほてつちりょう)を受けることで歯の噛む機能と見た目を回復できます。


今回は「歯を失ったとき、抜歯をしたときの治療方法」をご紹介します。


■インプラント


噛む力の回復率:80~90%程度(※)


(※)患者様や歯・あごの状態によって噛む力の回復率が異なります。

上記以下の回復率になる場合もあります。


◎安定性が高く、ご自身の歯に近い感覚でしっかり噛めます

インプラントとは、ネジのような形をしたフィクスチャー(インプラント体)をあごの骨に埋め入れ、人工の歯根を作る治療法です。


埋め入れたフィクスチャーはあごの骨と生体的に結合して人工歯根が作られるため、安定性が高いです。治療後は硬い物もしっかり噛めるようになります。


<インプラントのメリット・デメリット>


〇メリット


・安定性が高い

・違和感が少ない

・ほかの歯を傷つけない

・発音しやすい

・自然の歯に近い見た目を再現できる(※1)

・お手入れしやすい(いつもどおりの歯みがきでOK)(※2)

・人工歯根があるため噛んだときの刺激が顎の骨に伝わりやすく、ブリッジや入れ歯と比べて骨吸収を起こしにくい


(※1)上部構造(人工歯)の種類によって治療後の歯の再現性が異なります。

(※2)インプラントをより長持ちさせ、お口の健康を保つためには毎日のセルフケア

(歯みがき+歯間清掃)、および、歯科医院で受ける定期メンテナンスが必要です。


  • デメリット

・保険が利かない(※)

・外科的な手術が必要

・外科手術にともない、細菌感染(手術後の細菌感染やインプラント周囲炎)のリスクがある

・インプラント治療後、セルフケア、および、歯科医院で受ける定期メンテナンスを怠るとインプラント周囲炎を発症するおそれがある


(※)顎変形症や先天性の永久歯欠損など、国が指定する疾患に該当する場合は

保険を適用してインプラント治療を受けられるケースがあります。


■ブリッジ


噛む力の回復率:60~80%程度(※)


(※)患者様や歯・あごの状態によって噛む力の回復率が異なります。

上記以下の回復率になる場合もあります。


◎連結した人工歯ブリッジをかぶせます

ブリッジとは、失った歯の両隣、または、片方の歯に連結した人工歯ブリッジをかぶせて歯を補う治療法です。橋(ブリッジ)を渡すように人工歯ブリッジを装着することから、このような名前がつけられています。


<ブリッジのメリット・デメリット>


〇メリット


・入れ歯と比べ、安定性が高い(インプラントと比べると安定性に劣る)

・入れ歯と比べ、違和感が少ない

・保険で治療を受けられる

・インプラントのような外科的手術は行わない


  • デメリット

・被せ物をするときに歯を削るため、残っている歯を傷つけてしまう

・被せ物と歯ぐきの境目に汚れが溜まりやすい(むし歯や歯周病のリスクが上がる)

・人工歯部分に歯根がないため、噛んだときの刺激が十分に顎の骨に伝わらない(刺激不足によって失った歯の箇所の骨が吸収を起こし、顎の骨が溶けてしまうことがある)


■入れ歯(部分入れ歯・総入れ歯)


噛む力の回復率:10~40%程度(※)

(部分入れ歯:30~40%程度、総入れ歯:10~20%程度)


(※)患者様や歯・あごの状態によって噛む力の回復率が異なります。

上記以下の回復率になる場合もあります。


◎取り外し式の義歯を使用します

入れ歯とは、取り外し式の義歯を用いて歯を補う治療法です。


部分入れ歯はクラスプという金具を残っている歯にかけて使用します。


総入れ歯は歯ぐきやあごの粘膜で義歯を支えて使用します。


<入れ歯のメリット・デメリット>


〇メリット


・保険で治療を受けられる

・インプラントのような外科的手術は行わない


  • デメリット

・安定性に劣るため、食べものをしっかり噛みにくい

・食べ物を噛んだとき、金具をかけた歯に力(引き倒す力)がかかるため、残っている歯が傷ついてグラグラになることがある(部分入れ歯の場合)

・入れ歯がずれたり外れることがある

・違和感を感じることがある(特に総入れ歯は違和感が出やすい)

・発音しにくくなることがある(特に総入れ歯は発音に支障が出やすい)

・歯根がないため、噛んだときの刺激が十分に顎の骨に伝わらない(刺激不足によって失った歯の箇所の骨が吸収を起こし、顎の骨が溶けてしまうことがある)

・入れ歯を取り外して毎日、お手入れする必要がある


【失った歯の治療方法でお困りの方はおしむら歯科へご相談ください】


おしむら歯科ではインプラントをはじめとしてブリッジ、入れ歯など各種の補綴治療に対応しています。ブリッジ、入れ歯は保険のほか、自費の物もご選択可能です。


失った歯を補う治療を受けるときは、安定性の高さや見た目を考慮して治療方法を選ぶことが重要です。安定性と見た目に加え、残っている歯の健康も考えてあげると全体の歯の寿命を延ばしやすくなります。


安定性が高い人工歯が欲しい方、残っている歯を傷つけたくない方はインプラント治療がおすすめです。自費になりますが、インプラントにすることで治療後は硬い物をしっかり噛んで食事を楽しめるようになります。食事を楽しめるようになると生活の質(Quality of Life:QOL)が高まり、イキイキとした人生につながります。


「インプラント治療を受けるかどうか迷っている」

「失った歯の治療方法で困っている」


など、インプラント治療や失った歯の治療方法に関するご質問・ご不安がある場合は当院までお気軽にご相談ください。


カウンセリングでは歯科医師が患者様の歯やあごの状態をじっくりと確認し、お悩み・ご希望をお伺いした上でお1人お1人に合った治療方法をご提案させていただきます。


おしむら歯科こども矯正歯科クリニック
院長
押村 侑希

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