
▸ 2026年、在宅医療では「食べる力」を支える歯科が注目されています
「歯科医院へ連れて行きたいけれど、車いすへの移乗だけでも大きな負担になる」
「入れ歯が合っていないようだけれど、本人がうまく症状を説明できない」
「最近、食事中によくむせるようになり、食べる量も減ってきた」
ご家族にこのような変化があっても、「年齢や病気の影響だから仕方がない」と考え、どこへ相談すればよいかわからない方は少なくありません。
しかし、食べにくさやむせ、食事量の減少には、入れ歯の不具合、口腔内の痛み、乾燥、噛む力や飲み込む力の低下など、お口の問題が関係している場合があります。
2026年6月に施行された令和8年度診療報酬改定では、「質の高い在宅歯科医療の提供」が歯科分野の主要項目の一つとして掲げられました。歯科医師による治療だけでなく、歯科衛生士による訪問指導や、食事・栄養を含めた支援、多職種との連携も一層重視されています。
訪問歯科は、単に自宅でむし歯を治療するためのものではありません。
お口の状態を整え、「噛む」「飲み込む」「食べる」「話す」といった日常生活を支えることも、訪問歯科の大切な役割です。
この記事の要点まとめ
- 訪問歯科は、病気や障害などにより歯科医院への通院が難しい方を対象とした診療です
- むし歯や歯周病、入れ歯の治療だけでなく、口腔ケア、摂食嚥下訓練、栄養指導なども行えます
- おしむら歯科では、歯科医師・歯科衛生士・管理栄養士が連携し、「食べること」まで考えた訪問診療を行っています
▸ 訪問歯科診療は、通院が難しい方のための歯科診療です
寝たきりの方だけが対象とは限りません
訪問歯科診療は、病気や障害、身体機能の低下などにより、歯科医院へ通うことが困難な方を対象としています。
おしむら歯科では、寝たきりの方だけでなく、脳梗塞の後遺症がある方、ALSや脊髄小脳変性症などにより移動が難しい方、重度の障害により通院が難しいお子さんなどへの訪問診療も行っています。
訪問先はご自宅だけではありません。老人ホームなどの介護施設や、歯科のない病院などからのご相談にも対応しています。患者さんご本人からの連絡が難しい場合は、ご家族やケアマネージャー、施設・病院の担当者からご相談いただくことも可能です。
「この状態で訪問歯科をお願いしてよいのだろうか」と迷っている段階でも、まずは現在の状況をお聞かせください。
自宅でも、むし歯や入れ歯の治療を受けられます
訪問歯科というと、「歯磨きや口腔ケアだけをしてもらうもの」というイメージを持たれることがあります。
実際には、患者さんの全身状態や診療環境を確認したうえで、次のような診療が可能です。
- むし歯、歯周病の治療
- 入れ歯の作製、修理、調整
- 状態に応じた抜歯
- 訪問先でのレントゲン撮影
- 歯科検診、定期的な口腔ケア
- 噛む、話すためのお口のリハビリ
- 食べる、飲み込むための摂食嚥下訓練
- 食事内容や調理方法についての栄養指導
治療に必要な器具は歯科医院側が持参します。お身体の状態に合わせて、椅子に座った状態や介護ベッドで横になった状態など、できるだけ負担の少ない姿勢で診療を行います。
すべての治療を必ず訪問先で行えるわけではありませんが、初回訪問時にお口と全身の状態を確認し、無理のない治療計画をご提案します。
▸ 「歯が痛い」だけでなく、むせや食事量の減少も相談のサインです
お口の管理は、全身の健康にも関係します
在宅で療養している方にとって、お口の問題は見過ごされやすいものです。
身体の治療や介護が優先されるなかで、歯や入れ歯の不具合があっても、ご本人が痛みをうまく伝えられなかったり、ご家族が口の中まで確認できなかったりすることがあります。
厚生労働省の在宅医療に関する資料では、口腔管理が誤嚥性肺炎の発症予防につながることが指摘されています。また、身体機能や生活機能を維持するため、口腔管理、リハビリテーション、栄養管理を関係する職種が連携して提供することも求められています。
訪問歯科では、歯や歯ぐきだけを見るのではなく、
「安全に飲み込めているか」
「入れ歯を使って十分に噛めているか」
「お口の痛みや乾燥が食事の妨げになっていないか」
といった視点からも状態を確認します。
「最近よくむせる」「体重が減った」も歯科に相談できます
次のような変化はありませんか。
- 食事中や水分を飲むときによくむせる
- 硬いものを避けるようになった
- 食事に時間がかかる、食べる量が減った
- 体重が減ってきた
- 入れ歯を外したまま過ごしている
- 口の中が乾燥している
- 舌や頬、唇に傷や潰瘍がある
このような変化には、歯や入れ歯の問題だけでなく、噛む機能や飲み込む機能、食事の形態が合っていないことなどが関係している可能性があります。
おしむら歯科では、歯科医師と歯科衛生士による診療に加え、管理栄養士が食事摂取量や栄養状態を確認し、食事内容、献立、調理方法などについてもアドバイスしています。
「歯の状態」と「食べているもの」を別々に考えるのではなく、口腔内を直接確認したうえで、その方が安全に食べやすい食事を一緒に考えられることが、歯科医院の管理栄養士と連携する利点です。
▸ おしむら歯科の在宅訪問診療の特徴

歯科医師・歯科衛生士・管理栄養士がチームで対応します
おしむら歯科では、長年にわたり地域の在宅訪問診療に取り組んできました。
訪問診療には、歯科医師に加えて、摂食嚥下や在宅での口腔管理について専門的な知識を持つ歯科衛生士、管理栄養士などが関わります。
当院には、日本摂食嚥下リハビリテーション学会認定士、日本歯科衛生士会認定歯科衛生士の資格を持ち、主任介護支援専門員としての知識も備えた歯科衛生士が在籍しています。口腔ケアだけでなく、患者さんの全身状態や生活環境を踏まえた個別の支援を大切にしています。
「治療」と「食べるための支援」を切り離しません
入れ歯を調整しても、噛む力や飲み込む力が低下していれば、すぐに食事がしやすくなるとは限りません。
反対に、やわらかい食事へ変更するだけでは、入れ歯の痛みや口腔乾燥などの根本的な問題が残ってしまう場合があります。
そのため当院では、
- むし歯、歯周病、入れ歯などの治療
- 定期的な口腔ケア
- お口や舌を動かすリハビリ
- 食べる、飲み込むための訓練
- 食形態や栄養状態の確認
を必要に応じて組み合わせています。
私たちが大切にしているのは、「口から食べる喜び」をできるだけ長く守ることです。食事が不安な時間ではなく、毎日の楽しみとして続いていくよう、生活全体を見据えた支援を行います。
ご家族、ケアマネージャー、病院などとの連携を重視します
在宅での診療は、歯科医院だけで完結するものではありません。
患者さんの体調や服薬状況、普段の食事、介護の方法などについて、ご家族、ケアマネージャー、主治医、介護職員などと情報を共有することが重要です。
おしむら歯科では、グループホームでの歯科健診や介護職員への口腔ケアに関する情報提供、歯科のない病院からのご相談にも対応しています。
また、高齢の方だけでなく、重度の障害により通院が難しいお子さんへの訪問診療も行っており、専門的な対応が必要な場合には藤田医科大学のリハビリ科とも連携しています。
▸ このようなときは、訪問歯科へご相談ください
次のうち一つでも当てはまる場合は、訪問歯科で対応できる可能性があります。
- 病気や障害により歯科医院へ通うことが難しい
- 入れ歯が合わない、外れやすい、痛みがある
- 最近よくむせるようになった
- 硬いものが噛めず、食事量や体重が減ってきた
- ご本人だけでは十分な歯磨きができない
- 口臭、出血、腫れ、口の中の傷が気になる
- 寝たきりで、長い間歯科検診を受けていない
- 重度の障害があるお子さんのお口や飲み込みについて相談したい
「まだ治療が必要かわからない」という段階でも構いません。
患者さんご本人だけでなく、ご家族、ケアマネージャー、施設や病院の担当者からもご相談いただけます。
Q. 家族が寝たきりですが、ベッドに寝たまま診てもらえますか?
A. 患者さんのお身体の状態に応じて、介護ベッドで横になった状態でも診察・治療が可能です。診療内容によって異なりますが、目安として2畳程度のスペースをお借りできれば診療できます。
Q. 入れ歯の修理や作り直しも訪問診療でできますか?
A. はい。入れ歯の調整、修理、作製にも対応しています。新しい入れ歯の作製には複数回の訪問が必要となることがあり、お口の状態によって治療期間や回数が異なります。
Q. 本人ではなく、家族やケアマネージャーから相談してもよいですか?
A. はい。ご家族、ケアマネージャー、施設職員、病院関係者からのご相談も受け付けています。患者さんの病状、生活環境、現在困っていることなどをお聞きしたうえで、訪問の可否や今後の流れをご案内します。
Q. 訪問歯科には保険が適用されますか?
A. おしむら歯科の訪問診療は、医療保険・介護保険の範囲内で行っています。患者さんの負担割合や治療内容によって費用が異なるため、詳しくはお問い合わせ時にご確認ください。
Q. どの地域まで訪問してもらえますか?
A. おしむら歯科では、名古屋市中川区、中村区、港区、熱田区を中心に、当院から半径5km圏内への訪問診療を行っています。住所や施設の所在地によって対応が異なる場合がありますので、まずはご相談ください。
▸ 歯科医院へ通えなくなっても、お口の治療を諦める必要はありません
在宅療養や介護が始まると、歯科受診はどうしても後回しになりがちです。
しかし、食べること、会話をすること、家族と同じ時間を楽しむことは、その方らしい生活を続けるための大切な要素です。
おしむら歯科では、
「美味しく食べられる喜び」
「笑顔で会話できる楽しさ」
「健康に生きることへの意欲」
を守ることを、在宅訪問診療の目標としています。
「訪問診療の対象になるかわからない」
「入れ歯の相談だけでもよいのだろうか」
「むせや食事について、歯科に相談してよいのだろうか」
そのような段階でも、どうぞ遠慮なくご相談ください。患者さんとご家族の生活に合った方法を、一緒に考えてまいります。
2007年 愛知学院大学歯学部歯学科卒業
2017年 日本成人矯正歯科学会認定専門医コース修了(2年)
2018年 Dr John flutter(ブリスベン開業)診査診断コース修了
2019年 おしむら歯科・こども矯正歯科クリニック院長就任
2020年 愛知県歯科医師会食育推進委員、ユマニテク歯科衛生士専門学校非常勤講師
2023年 愛知県歯科医師会調査室参与
日本成人矯正学会会員
日本摂食嚥下リハビリテーション学会会員
メタルフリー歯科学会 認定医
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